握手の前に必ず喧嘩を売る中韓外交

最近になって支那の漁船が大挙して小笠原近海に押し寄せている。安倍政権が靖国参拝を断念してでも中国共産党に秋波を送って日中会談の実現を目指していた矢先の事である。日本外交は中国との友好路線と強硬路線の間で悩ましい状況に陥いっている。

中国のやり方は明確だ。個人的には、漁船を使っての挑発というのは全く想定外であったが、日中会談の前に中国が日本を挑発するような何らかの行動を起こすという確信はあった。それは、中国や韓国の外交理論から予想される事なのである。

彼等のやり方は、日本が友好を優先課題にして下手に出ている状況を見極めた上で、日本を怒らせる事を故意に行なうという事である。

これは、例えば双方歩み寄って握手をする寸前になって、相手側の子供を蹴っ飛ばすようなものである。それで相手が怒って握手を止めるかどうか、値踏みしているのである。

外交のプロ達は、当然そのような事は理解しているはずだ。即ち、日本が欲っしている外交的成果の鍵を中国、韓国が握っている場合、彼等は必ず自己の利益を最大化するよう、日本に対して握手直前に堂々と反発されるような事をやる、という点である。

ところが、日本の外務省はバカの集団なのか、中韓の手先なのか、はたまた単に外交成果で点数稼ぎをしたいだけのクズ集団なのかは不明だが、見事に中国・韓国の手玉に取られるような事を平然とやってのけるのだ。

日本は戦後、弱腰外交を続けて来た。10年以上前、日本は北朝鮮の不審船を撃沈する事なく、単に追い払っただけであった。この日本側の動きが、今日まで続く中国側の挑発行為に繋がている。日本が強硬姿勢を見せない事が明確なため、周辺諸国はいくらでも日本侵略に繋がる不法行為を堂々と出来るのだ。

今日、韓国との間では距離を置く外交が続いているが、北朝鮮と中国、及びロシアとの外交では、日本側が成果を焦る外交が続いている。

北朝鮮については、言うまでもなく、何か日本が歩み寄りを見せるような事があれば、必ず日本を怒らせるような事をする。だから、拉致問題がもしも進捗するような事があれば、彼らは必ずミサイルを打ち込むなど、日本を挑発するような事をするであろう。

ロシアも同じようなものであり、日本が北方領土問題解決期待で握手に焦れば焦るほど、軍事演習など日本を失望させる行動を見せつけるであろう。

中国はその法則に全く忠実なのであり、日本の政権が得点稼ぎで中国との何らかの合意を目指す環境を整えていけばいくほど、握手直前になって対日侵略行為を開始するのである。

日本の外交官、政治家はその事を理解すべきなのだが、残念ながら、彼等は自分達が外交のプロだという変な自負心を持っている。ハッキリ言える事であるが、外務省はじめ官僚達の外交感覚は、例え彼らが我々一般市民よりも情報を多く持っているとは言え、まともであるとは言い難い。

今や外交が紙上の議論でもなく、国益に直結している時代だ。功名心が原動力となっている国の役人は、どうしても国益を見失う傾向にある。普通に考えれば明きらかであるはずの中国の本心に気がつかない役所など、日本にとっては邪魔なだけだ。