安倍批判のためISIS=イスラム教徒の誤解を拡散する左派メディアの異常

日本人による、邦人の人質解放を要求するようなデモが全く無い中、何故か在日のイスラム教徒たちが人質解放を祈ったり、イスラム教団体がイスラム国に抗議するという活動をしている。残虐なイスラム国とイスラム社会の同一視を恐れているからであろう。

ところが、無知からなのか、わざとなのか、日本の左派論客や左派メディア、そして左派の政治家は、ことさらイスラム国とイスラム社会を同一視するような発言を続けている。

彼等の意図は、本来は結びつかない、次のような論理を人々に印象づけようとするものだ。1)イスラム諸国は本来親日なのに、日本が米国に従属して自衛隊派遣などするから、イスラム社会の日本に対するの感情が悪化した。2)安倍首相がイスラム国を挑発するような演説をしたから、今回の人質事件が発生した。3)従って、イスラム社会に敵対しないよう、米国追従は止め、積極平和外交などは中止すべきだ。

明らかに、イスラム国、つまりISISとイスラム社会は別のものである。従って今回の事件の原因にイラクやシリア、ヨルダンといったイスラム諸国に対する日本の姿勢は関係が無いはずである。関係が無いという事は、日本国内のイスラム教徒たちがイスラム国に抗議している事からも明白だ。そもそも日本国政府はISISに圧迫されているイスラム諸国支持の立場なのである。

ところが、安倍政権を批判する人達は、イスラム国とイスラム教徒を同一視する発言を続けている。例えば前々回記事にした田中秀征や徳永エリだ。さらに言うと人質になった後藤健二氏の母親も記者会見でイスラム国と普通のイスラム社会を混同するような発言をしている。私は直接は見ていないが、テレビニュースでも同じように「日本はイスラム社会とは本来敵対関係にはないのに」というような、ISISとイスラム社会が同じである事を前提としているような報道がなされているようである。

これはどういう事だろう。安倍外交が周辺国、すなわちイスラム諸国を助けるものである事を意図したものである事を国民から隠すためであろう。つまり、安倍首相はイスラム全体を敵にまわした、だから人質殺害事件を招いた、という理屈を広めるためである。そして、中東における日米の協力を阻止するという意図が背後にはあるのだ。