朝日新聞、「私達の軍」なら満足なのか

このタイトル、ひらがな好きの左翼のため、「私たちの軍」あるいは「わたしたちの軍」と表現すべきだったかもしれない。

朝日新聞は安倍首相が用いた「我が軍」という表現に飛びつき、いつもの牽強付会記事で、現政権に対する印象操作を行なった。自衛隊を我が軍と言った事を問題視しているようだ。

日本語で「我が国の人口は・・・」という時、「我が国」の部分はmy countryよりも、our countryと訳する場合が多いだろう。「我が」というのは、単数型と複数型が同じなので、使われている文脈で判断しなければならない。日本の首相が自衛隊を「我が軍」と言う時、誰も「私の軍」と言っているとは思わないだろう。しかし、朝日新聞の記事は、結果として安倍首相が自衛隊を私物化しているかのような印象を与えるものとなっている。

日本以外の国で、「我が軍」という表現を用いてニュースになるような国はない。ノーベル平和賞をもらったオバマ大統領もOur armyという表現を演説で使っている。これはGoogleで検索すればいくらでも出てくる。民主党の英語版サイトによれば、メンケル首相も岡田代表との会談でドイツ軍のことをour armyと表現した事になっている。

自衛隊は実質的には軍隊である。実際には法律的に縛られているため、軍隊として機能するには限界があるが、しかし我が国を侵略から守る頼もしい存在だ。いや、頼もしい存在にしなければならない。残念ながら、憲法の制約から、国防の使命を十分に発揮できる状態にはなく、米国に隷属するしか国家の安定を保つ事ができないというのが実情だ。しかし、その米国も力に衰えが見えている。だから、国家の平和を維持するためには憲法を変更しなければならない。

安倍首相が「我が軍隊」と言ったのは、世界の国々から見ればごく普通の、聞き流すような発言に過ぎない。しかし今回は朝日新聞の煽りのおかげで、安倍首相の平和への決意と自衛隊員への信頼に多くの国民が感動したに違いない。平和への決意とは、すなわち憲法改正への道のりだ。

左派勢力が、日本語全体を柔くして、なるべく勇ましい表現を消し去ろうとしている事は知っている。赤旗新聞などは、ひらがなばかりで気色悪い。どうしても「我が・・・」という表現が嫌なら、自衛隊の事は「私達の軍」と言ってはどうか。メディアが、その国軍隊の事をour armyと呼ぶのは全く不思議ではない。

「憲法で軍隊を禁止しているのだから、自衛隊を軍隊扱いする傾向はけしからん」というのは、もはや時代遅れの論法だ。冷戦時代、日本が努力しなくてもアメリカが日本の平和を守ってくれていた、古き良き時代の、なつかしい禅問答に過ぎない。

さて、この小さな騒ぎは、英語にすると何の事やら外国人はさっぱり理解不能だから、国際的には広がりを見せる事はないだろう。ただ、our armyをmy armyと故意に誤訳して広める連中は居るかもしれぬから、一応注視しておこう。