オリンピックのスタジアムで聖火台の設置が出来ないという致命的ミスが発覚したそうだ。五輪スタジアムとなる新国立競技場は、は当初は2,520億円の建設費(後で2,651億円に修正)が巨額だというので批判を浴び、約1,500億円の案に落ち着いたばかりである。
新国立競技場をめぐる混乱は、金銭感覚の麻痺した五輪招致が源流である。合計で約150億円もの巨額の資金が2020年東京五輪招致のために使われた。
最近の安倍政権を見ていると、どうも金銭感覚が常識の範囲内から浮世離れしてるとしか思えない事態が続いている。
普通の人でも、散財癖が身つくと、止められなくなる傾向にある。最近の安倍政権がそうだ。五輪招致の150億円も、新国立競技場の2500億円も今となっては安く思えてくるから不思議だ。
昨年末(2015年)に安倍政権が大盤振舞いした2事業、すなわち日中緑化交流基金への100億円拠出と日韓慰安婦合意の10億円拠出は記憶に新しい。
日本の地方自治体では数百万円の事業ですら予算化困難であるなか、日中友好のNGOに対する2000万円の助成はOKという金銭感覚は常人には理解できない。
政治家が金銭感覚に疎いというのは嘘で、地方自治体の行政担当者と接していれば、数10万、数百万、数千万、という金額の規模については正しい感覚が身についているはずである。
中国が破壊している自然環境を何故か日本が補償するかのような植林事業、捏造された性奴隷物語を黙認する日韓合意に基づく拠出など馬鹿馬鹿しい支出に加え、安倍政権は、通常は到底認められないような事業に多額の資金を国政につぎ込んでいるようだ。
最近の動きでは、1兆円に達するインド新幹線への円借款供与を決めている。インドネシアの新幹線は失注したが、それでも2億6000万円を調査につぎ込んでいる。巨額の調査費のようだが、日本政府が同程度の調査費をかけて実現していない海外プロジェクトは山のようにある。今後は、パナマにもモノレール支援のため巨額の資金(2000億円)をつぎ込む予定だ。