消えた愛国左翼、見捨てられた労働者階級

東西冷戦の時代、左翼は労働者の味方だった。あの時代、自民党が政権を維持するためは、左翼の主張を政策に取り入れ、労働者による支持を失わないよう努力する必要があった。

今日、かつては労働者の強い味方であった左翼は姿を変え、外国人の味方となっている。姿を変えたというよりは、共産主義が通用しなくなったため本性を現したというべきかもしれない。

昨年のアメリカの大統領選挙では、総得票数では上回っているクリントン候補が敗北した。原因は労働者階級が票田となている州で敗北したためだ。アメリカの民主党は庶民の味方という印象であったが、実際はエリート・リベラルの政党であり、ハリウッドのセレブや優秀な外国人労働者を自国民より優先する大企業寄りの政党であったのだ。一般的な労働者にとって、もはや「リベラル」というのは敵対する勢力になってしまっているのだ。

かつては、国内の弱い立場にある労働者を支援する勢力と、自由貿易で儲ける大企業に恩恵を受ける勢力が対立していた。前者は左翼と呼ばれていたが、今日そのような勢力は消えてしまい、「ナショナリスト」対「グローバリスト」の時代となっている。そして左翼は後者に立場であり、GoogleやApple、IBMなどの多国籍企業が左翼の味方だ。

日本でも同様である。現代の左翼を支持するのは、失業に怯える負け組労働者ではく、外国人を積極的に雇用する国際的な企業に採用されている勝ち組エリートである。

かつての左翼は、貧しく虐げられた自国民の味方であった。変な表現だが、「愛国左翼」が多くいた。しかし冷戦終結で共産主義への幻想が崩壊し、階級闘争では支持を得られなくなり、愛国左翼は立場を失ってしまう。やがて左翼は欧米のリベラリズム路線に乗り、自国民を見捨て、外国人寄りの主張をするようになったのである。

経済発展した先進国では社会主義的思想は通用しないが、欧米の左翼は多国籍企業と結託して多文化共生を唱え、外国人を優先する主張により存在意義を見出している。

一方で日本の左翼は、正体が中国共産党の手先であり、北朝鮮のシンパである事から、冷戦崩壊後の主義主張は非常に分かり易いものである。在日朝鮮人・中国人の浸透のため、そして日本社会の外部からの変革のため、多国籍企業の側についてグローバリストとしての主張を繰り返すようになったのである。

変化したのは左翼だけではない。日本の大企業も負け組日本人などは放出し、優秀な外国人を雇用し、反日国でも商売をするために左翼との結びつきを強化している状況である。