日本人拉致問題の解決のため北朝鮮との対話を進める方法

日本人拉致被害者に関する日本と北朝鮮との協議が停滞したまま数年が過ぎている。北朝鮮の核兵器・ミサイル開発により、日朝の対話は中断したままであり、対話再開の見込みが全くない。

この原因として日本のアプローチが硬直している事がある。それは何かと言うと、対話が可能となる友好的環境を待ち望んでいるという状況だ。

2018年にトランプと金正恩の会談が実現したのは、2017年に北朝鮮が核実験や大陸間弾道ミサイルの発射を繰り返し、米朝間に一触即発の緊張状態が生じたからだ。

北朝鮮は極東の小国であり、国際的な関心が低く、注目を浴びるには何か問題を起こすしかない。何もしなければ世界から忘れられた存在となってしまい、国家の存在が危うくなってしまうのである。

現在、日本と北朝鮮の間には対話の糸口はない。これでは拉致問題の解決に何も進展しない事になってしまう。環境の変化を待つのではなく、日本から積極的に動く必要があろう。

日本側のアクションとしては、朝鮮流のやり方を真似る事である。すなわち、相手が無視できないような緊張状態を演出する事である。

日本にはそのための強力なカードを持っている。一つには朝鮮総連の強制解体または何らかの制裁であり、これまで繰り返し提案されてきたものだ。もう一つは日本のEEZで操業する北朝鮮漁船の拿捕と船員の拘束である。さらに、ロシアや中国が日常的に日本に対して行なっている領空侵犯まがいの軍用機飛行というのも考えられる。

憲法改正が実現すれば、北朝鮮は間違いなく日本への非難を繰り返すだろう。そうなれば両者が同じテーブルにつく日も遠くない。