WHOは武漢コロナウイルスの感染拡大で中国共産党寄りの姿勢が鮮明であった。これは誰が指摘するという事ではなく、WHO関連のニュースに普通に接した一般人が感じとった事である。政府レベルではトランプ大統領がWHOを強烈に非難し、安倍首相もWHOは政治性を排除すべし、と発言している。
WHOが中国共産党の支配下にあるのは深刻な問題であるが、WHOの対応を見ると、そもそも公衆衛生に関する技術力が欠けている。
発生直後の渡航禁止措置反対は、中国が国際経済の中から孤立してしまうのを妨げるための政治的措置であったが、その後のWHOの発表は各方面に混乱を招いた。
マスク着用に関する見解も、無意味と言ったり着用すべきと言ったりと定まらない。発症前には感染しないと言った翌日に発症前から感染すると言うなど発言が一定していない。
今後、確実にやってくると予想される第二次感染拡大に備え、専門家による感染拡大シミュレーションが必要となる。PCR検査の規模や必要とされる医療キャパシティ、営業規制の程度などを科学的に想定しなければ、政治的に混乱してしまう。
ところが、シミュレーションに必要なパラメータは、これだけ世界中で感染が拡大しているのに、そしてWHOにはその情報が入っているはずなのに、いまだに武漢コロナウイルスの正確な挙動が不明なのである。潜伏期間の分布も不明だし、感染後に感染力がどのように変化するかの数値的データも不明だ。
WHOには優秀な人材が揃っているはずだが、中国共産党支配下にあって、十分な国際連携も出来ず、専門的な分析も出来ないという状況なのだろう。トランプが脅しているように、一度解体して新しい組織を作った方が良いだろう。