中国共産党が韓国に仕掛ける意地悪な歴史戦

最近、キムチや韓服の起源を巡って漢人社会が韓国人を挑発し、両国の間で議論が交わされている。漢人は韓国人とは違い、それほど起源主張には熱心ではなかったが、ここ数年はChina起源の主張が目立つ。

約20年前に中共は「東北工程」という歴史研究事業の成果として「高句麗はChinaの一部」と発表し、韓国が反発、政府間の論争まで発展した。その影響は甚大で、韓国は歴史ドラマを次々に制作して歴史戦を展開する事になる。日本では韓流ドラマとして人気となり、韓国の歴史観は韓国人だけでなく、外国にまで広げる事に成功した。

しかしながら、中韓の歴史戦ではChina側が圧倒的に有利である。韓国が「朱蒙」などのファンタジーで宣伝しようとも、高句麗が朝鮮民族の直系の先祖国であると断定する事は出来ないし、Chinaが主張するように満州民族の歴史であるからだ。

漢人との歴史戦になると、韓国は気の毒である。そもそも朝鮮半島に最初に成立した王朝は殷の箕子が建国した箕子朝鮮である。つまり漢人国家である。その次の王朝は衛氏朝鮮であるが、これも前漢の時代に燕の衛満が建国した漢人の国である。

朝鮮人の国家はその後に登場する事になるが、それでも楽浪郡や帯方郡という漢の出先機関に支配される期間が続き、その後ようやく朝鮮半島は高句麗、百済、新羅といった非漢人の国に支配されるようになる。

だが、その高句麗でさえ実態は満州に広がる国であり、現代韓国と同一民族である証拠はない。高句麗を韓国史とするのは、モンゴル人の元を中国の歴史として扱う例と似ている。

更に言えば、高麗王も出自は漢人であり、李氏朝鮮の李成桂は女真族との説がある。朝鮮半島を統一した国家で、純粋に朝鮮人が建国したと言えるのは新羅だけであるのだ。

大陸の歴史は混血の歴史だ。韓国人が民族としての純粋性、連続性を主張しようとすればするほど過去の歴史に無理な解釈が生じる。

かつて朝鮮の歴代王朝は自らを「小華」と称して小国は大国に従うという事大主義を信奉してきた。特に李氏朝鮮は、最初は明に、三田渡の盟約以降は清に属国扱いされ、それを受け入れてきた。そのような過去があるのに、民族主義的な立場で過去の歴史を独自解釈しても中国共産党には簡単に論破されてしまう。

さて、キムチや韓服の起源については、さすがに中国側の主張に無理がある。しかし韓国人がサムライ、茶道、剣道、日本刀など日本文化の起源を主張する際の論法に比べれば遥かに説得力はある。韓国の歴史を良く見せようと藻掻けばもがくほど、ボロが出ているのだ。

現在、対外プロパガンダについては、韓流コンテンツがある分、韓国に有利であるが、最近の中国はアニメ、映画、ゲームなど西側諸国が得意としてきたソフトパワーで力をつけてきており、事実を土台にした歴史の宣伝戦で、韓国人のプライドを完膚なまで叩き潰す事が出来るようになるだろう。その匙加減は韓国の姿勢次第であり、我々は韓国が再び小華に安住するようになる様を目撃することになるだろう。