これから5年間の世界の政権交代

今年は西暦で2016年。5年後には数字としてきりの良い2020年なので、今後5年間の世界情勢を考えてみたい。とは言っても専門家ではないので、確定している政権交代についてまとめてみた。

今後5年間の政権交代

第一に、今年1月には台湾の総統選挙が実施される。2期8年を努めた国民党の馬英九総統の次の総統だ。そしてフィリピンではアキノ3世大統領の次の大統領選も実施される。馬英九は中国寄りで、アキノは親日であったため、この二国の政権交代は日本の外交に大きな影響を与える。

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そして、米国ではオバマ大統領の次の大統領が今年(2016年)の11月に決まる。民主党のクリントンが選出されると予想されているが、トランプが選出されると世界は大変だ。台湾・フィピン・米国の選挙結果は、南沙諸島の平和にも影響する。

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韓国では2018年2月に大統領が交代し、朴槿恵の次は潘基文が有力と言われている。韓国は日本よりもある意味において「民主的」であるので、大統領に誰が選出されようが国民の反日世論に右往左往することになるだろう。

中共の習近平は失脚がない限り2023年まで国家主席であり、北朝鮮の金正恩は暗殺されない限り、国家崩壊か南北統一か、あるいはその寿命まで国家主席に留まる。ロシアでは2018年に大統領選挙が実施されるが、プーチン大統領は再選可能であり、年齢的にも大統領を続ける事ができる。

イギリスのキャメロン(保守党)は2020年まで、ドイツのメルケルは2017年まで、そしてフランスのオランドも2017年までの任期だ。欧州首脳の任期はあまり重要ではないだろう。しかしオランド大統領の次がル・ペンだと多方面に影響する。

我が国では安倍首相の任期が2018年9月で切れる。特例として3期9年にすべき(その場合は2021年9月まで)という自民党内の意見はあるが、どうなるか分からない。そもそも任期を全うするかどうかも不明だ。とりあえず参議院選挙(2016年7月)の結果次第だが、不安定な日本の政治では何があるか分からない。

2018年は韓国、豪州、独仏、ロシアなどで大統領、首相の選挙がある転換の年だ。韓国では平昌五輪が開催される。日本でも解散がなければ2018年末に衆議院選挙だ。

今後の5年で生じる各国の政権交代は、中国の覇権主義に対抗する我が国の方針にも大きく影響するだろう。もちろん、他国の対中姿勢に日本が影響を受けるのではなく、日本の姿勢に周辺国が評価し同調するような政治が必要だ。そのためには、親中派に日本の政治が乗っ取られないように注意しなければならない。