韓国軍によるベトナム村民虐殺から今年で50年

ベトナム戦争は、1961年から1975年まで約15年間続いた戦争で、1964年のトンキン湾事件をきっかけに米国が本格介入した。韓国は1965年にベトナムへの派兵を決定し、米軍撤退の1973年まで戦争に参加している。

参考記事: ベトナムでの戦争に参加したかった韓国

ベトナム戦争によって、韓国は経済発展と西側陣営の地位向上を実現することが出来た。1965年に署名された日韓基本条約では、多額の経済支援を獲得し、漢江の奇跡と呼ばれる経済成長のきっかけとなったが、これもベトナム戦争を想定したアメリカの圧力を背景としたものであった。

韓国は1950年から朝鮮戦争に突入(1953年7月27日休戦)しており、韓国軍には実戦経験の蓄積があり、ベトナムに派遣した軍隊も精鋭集団であった。しかし、同時に残虐な集団でもあり、南ベトナムの村民を虐殺している。

参考記事: ソンミ村虐殺事件からもうすぐ50年

韓国軍によるベトナム人虐殺については、2014年の3、4月に「週刊ポスト」で記事になり、日本でも有名な話となった。このブログでも、同年7月に取り上げている。その後、昨年(2015年)になって、韓国軍がベトナムに慰安所を経営していたことをTBS記者が伝えた。

さて、歴史上、実際に起きたことについては、「最終決着」は存在しない。例え日本政府が、米軍による原爆投下を未来永久非難しないと約束しても、毎年8月6日と9日はやってくる。同じく、例えベトナムの人が韓国を許しても、虐殺した日は毎年めぐってくるのである。

ゴダイの虐殺(1966年2月26日)は、1時間のうちに380人が殺された虐殺事件で、毎年、この日に慰霊祭が行われている。今年は50周年という節目にあたる年であり、例年より注目されてもおかしくない。しかし日本のメディアがこれを取り上げるかどうかは不明だ。

日本政府は、従軍慰安婦問題の「最終解決」の日韓合意によって、新たに日韓紛争の火種となるような事を取り上げる事が出来ない状態となった。このため、韓国軍によるベトナム人虐殺についてメディアが大きく扱う事には反対だろう。ソンミ村虐殺事件を起した米国も古傷を取り上げられたくはない。おそらく官邸からは各マスコミに対して圧力がかけられるはずだ。

もちろん、保守系のサイトでは記事になるだろうが、ほとんどの国民は気付かなまま今年は過ぎていくと予想される。

ここで期待されるのは日本共産党だ。日本共産党は、ソンミ村虐殺について米国を強く批判してきた。ゴダイの虐殺50周年で、韓国軍による虐殺事件を無視するはずがない。しかも、「米国の戦争に加担するとこんな事が起きますよ」というプロパガンダに利用できるのだ。つまり、日本共産党にとっては、支持拡大のチャンスであるはずだ。