北朝鮮のミサイル発射に発狂する左翼

作家の島田雅彦がTwitterで「金正恩に小遣いやって懐柔し、 日本を射程から外してもらう方が安上がり」と発信した事がJ-CASTニュースで報じられた。

Twitter全文は「PAC3に116億、Jアラートに92億を払うより、金正恩に小遣いやって懐柔し、日本を射程から外してもらう方が安上がりで確実なミサイル防衛になったりして。ロシアや中国はそれくらいの裏技を使っているだろう」である。

116億円+92億円=208億円で、それより安上りと言っているのだから、約200億円の小遣いを想定しているのであろう。

この発言は炎上したようだが、実は半島危機の本質を見事についている。ただし、桁が間違っている。しかも1桁ではない。2桁だ。いや、ひょっとしたら3桁かもしれない。

北朝鮮は核兵器と弾道ミサイル開発に膨大な投資をしている。国民の大半を飢えさせ、かつ国際社会からの非難も浴びてまで進めている開発である。高々200億円で日本を射程外にしてもらうなど、金正恩からすればあまりにも人を馬鹿にした話だ。

日本を核ミサイルで脅せば、数兆円の金蔓になろうというのに、何故200億円ぽっきりで止めなければならないのか。北朝鮮は笑う気にもならないだろう。

ここ数日、メディアや評論家達が「話し合いを」の大合唱である。左翼にとっては、核兵器の開発を進める方が絶対悪であるはずなのに、何故か北朝鮮よりも日本国政府の方が悪者扱いされている。

そもそも、「話し合い」こそは北朝鮮の最終目標である。左翼がギャーギャー騒ぐ事でももなく、余程のアクシデントがなければ最後には話し合いに行き着く。現在の危機は有利な条件で話し合いのテーブルにつきたい北朝鮮が主導権を握って演出しているものだ。

北朝鮮は話し合いを有利に進めるための条件が成立するまでは、米韓がいくら呼びかけようが、話し合いに応じる事はない。その条件とは核兵器の保有と核弾頭ミサイル技術の完成であり、これまでの投資の成果を無駄には出来ないのだ。

日本の左翼が望む「話し合い」のためには、これらの条件が成立するのを待つしかない。今のところ北朝鮮が、話し合いを呼びかけている韓国の文大統領を無視しているのもこのためである。

北朝鮮の対話相手は米国であり、日本から話を呼びかけたところで門前払いされるに決まっている。まして200億でどうでしょう、などとふざけた打診しようものなら、かえって態度を硬化させてしまうだろう。