論理的に骨抜き確実な日韓慰安婦合意

1月12日の国会で、安倍首相から驚きの発言があった。ソウル大使館前の慰安婦像は「移転されると理解している」と言ったのだ。「撤去」ではない。「移転」だ。

大使館前から、隣の敷地の前に移すのも移転だ。街区を挟んで別の通りに移すのも移転だ。そんな事が大袈裟な日韓合意の成果なのか。政府の頭は大丈夫なのだろうか。

慰安婦像は単なる金ピカの奇妙な像ではない。像に付随する銘文が問題なのだ。日本を貶めるために捏造された嘘の物語が銘打たれているのである。慰安婦像が残る限り、慰安婦捏造話は常に蒸し返されている。

今回の合意は論理的に破綻している。歴史的な出来事に「蒸し返さない」ことなど絶対に有り得ないからだ。少し考えれば分かる事だ。アメリカ大統領が広島・長崎の原爆投下を謝罪したら、原爆ドームと平和の像は撤去するのか。教科書から原爆投下の歴史を抹殺するのか。もちろん、出来るはずがない。歴史は後世に伝えていくものだからだ。

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韓国人が慰安婦の捏造話を信じている限り、政府間合意とは関係なく、嘘の歴史で日本人を攻撃するのを止める事はあり得ない。慰安婦問題で苦しんでいるのは一般の日本人だ。政府間合意で外務省の役人は楽になったかもしれないが、国民の苦悩は続くのである。

この問題を終らせるには、韓国や反日左翼の捏造話を根気強く否定し続ける事だ。「旧日本軍が20万人の少女が性奴隷にした」という事実無根の捏造話を徹底的に否定し続ける以外に解決する方法はないのである。

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戦後の日韓外交では、韓国側が実利を得た後に裏切るという事を繰り返してきた。今回の日韓合意も全く同じであり、日韓スワップ再開をはじめ、日本側から合意の果実を取れるだけ取った後に、難癖つけて破棄するであろう。

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